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病院のご案内

城山病院公開講座レポート

「知っておきたい! 医療の最前線 第三回城山病院公開講座」

健康寿命を延ばそう!~食事からのアプローチ~

栄養科 科長 小林 万理

 食事からのアプローチで健康寿命を延ばすには、筋肉量を増やすのに朝食・昼食・夕食の3食均等にたんぱく質を摂る事が重要という事でした。そこで自宅でも簡単に筋肉量が測定できる「指輪っかテスト」という手法や歩行や握力チェックの内容を生活と照らし合わせて詳細に説明をされていました。最後にたんぱく質を多く摂取できる食品と献立の紹介をされました。

 

心筋梗塞、狭心症の予防、診断、治療

循環器科 副部長 外村 大輔

 心臓の病気で代表的な狭心症と心筋梗塞について説明して頂きました。冠動脈と呼ばれる心臓の血管が動脈硬化により、血管が狭くなったり状態を狭心症、血管が詰まった状態を心筋梗塞と呼びます。心臓の病気は、近年患者数が増え続けている3大死因の1つになります。中でも印象が深かったのが、心筋梗塞は死亡する危険性が高く、病院搬送前に死亡する割合は20%から30%と言われ、心筋梗塞が疑われる場合は、一刻も早く専門の病院へ救急搬送が必要になります。また、狭心症や心筋梗塞には前兆があり、突然起こる身体の痛みや今まで出来ていた事が急に出来なくなるという事でした。心臓病を予防するには、動脈硬化の予防と様々な危険因子(ストレス、アルコール、喫煙、肥満)を取り除く必要があります。その他にもカテーテル検査や心臓病の治療について動画を交えて説明をされた後、外村医師が作成した城山病院のスタッフ紹介動画をスクリーンに映され、チーム医療の素晴らしさを会場の皆様に伝えられました。

最新の脳腫瘍治療について

大阪医科大学 名誉教授 城山病院 顧問 黒岩敏彦

日本脳神経外科学会               代議員
日本脳神経外科救急学会        理事長
日本脳腫瘍の外科学会         理事
日本脳腫瘍病理学会          理事
日本意識障害学会                理事
日本脳神経外科認知症学会  理事
日本脳神経CI学会              世話人
日本脳神経外科光線力学学会 運営委員
日本分子脳神経外科学会        世話人
日本脳神経外科術中画像学会 世話人
   

 

脳腫瘍は、脳にできる腫瘍と、脳を包む膜など脳の周辺にできるものの総称です。脳腫瘍は体の他の臓器のがんと一緒で遺伝子の異常によってできます。その異常が起こる原因は不明ですが、遺伝性の場合もあります。脳腫瘍というと恐ろしい病気のイメージがありますが、脳腫瘍の半数以上は良性腫瘍で、手術で摘出してしまえば治癒するということです。大きな髄膜腫、巨大な下垂体腺腫、血管芽腫の手術動画を示しながら説明されました。巨大な下垂体腺腫では、頭を開くと同時に鼻腔内からも手術道具を入れて腫瘍を摘出し、頭と鼻が開通している場面が印象的でした。

 最も悪性な脳腫瘍と言われている膠芽腫(こうがしゅ)という腫瘍は、極めて浸潤性の強い腫瘍でMRIなどで見える腫瘍の7cmほど周辺まで腫瘍細胞が広がっているということです。神経細胞の間に浸潤していますので、そこを全部取ってしまうと神経機能が失われ、半身不随や失語症になります。神経機能を傷害することなく、できるだけたくさんの腫瘍を摘出するために、術中ナビゲーションを使ったり、蛍光ガイド下手術や覚醒下手術などを行うそうです。しかし手術だけで膠芽腫を治すのは不可能で、手術後に放射線療法や化学療法が必要になるとのことでした。放射線療法では重粒子線照射やホウ素中性子捕捉療法といった新しい方法を紹介され、その他にも遺伝子療法、ウイルス療法、免疫療法、ワクチン療法などが研究されていることが紹介されました。